「さて、今日も始まりました。ヒーラー姉さんが斬る!クラクラ人生相談のコーナーですけれども」
「今日の質問は、こちら。
ヒーラーさん、こんにちは。
最近、ダンナがすっかりクラクラにはまっています。
私もクラクラは好きだからいいのですが、あの…夫婦生活が明らかに減った気がします。
私がベッドの中でこっちに来ないかなーと思って横のダンナを見ると、彼は決まってケータイを横にしてディスプレイをさすっています。
最近では、彼がクラメンと浮気してるんじゃないか、不安にさえなってきました…
どうしたらいいんでしょうか」
「ヒーラーさん、ヒーラーさん。『知るか』で終わる人生相談は、いくらips細胞が発見された現代日本社会においても、アバンギャルドすぎると思いますよ」
「だってさー、あたしさー既婚の女って嫌いなんよ」
「なんか、上から目線っていうか、調子乗ってるっていうか、ダンナの稼ぎで生きてるくせに態度でかいじゃん。あいつら」
「それは語弊を恐れずに言えば独身ヒーラーさんの劣等感の裏返しなんじゃないでしょうか」
「お前は語弊とあたしを恐れなすぎだ」
「っていうか、スリコギでもつっこんどけって話でしょ、こんなの」
「それは。癒しの呪文の使い手である、天使の眷属の口にする言葉としては、あまりに不適切すぎる気がしますが」
「んー。わかったよう。もう…」
「あ、相談者に魅力なくなったんじゃないの?そうだそうだ、それだ」
「ヒーラーさん、ヒーラーさん。誰かを下に下げても、ヒーラーさんの人生は決して上には上がらないんですよ」
「あーもう。知らないよ。知ったこっちゃないよ。他人の夜の生活なんて」
「いやー彼氏がね。冷たくて」
「まず、財布出さない」
「この前なんか、対戦が終わった後、勇気を出して『好き』って言ったら『あー、そういうのいいから』って怒られたり」
「昨日なんてさ、家にくるなり抱き付いてきたから『今日はちょっと対戦できない』って言ったら舌打ちしてホームクランに帰って行っちゃったりして」
「語弊もなにも、はっきり直截的な表現をありがとう」
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